高橋直宏 · 根本祐杜 二人展
4月10日(水)
|Moon Gallery &Studio
Time & Location
2024年4月10日 13:00 – 2024年4月21日 19:00
Moon Gallery &Studio, 東京都台東区北上野2丁目-3-13 上野ダイカンプラザ 1F
About the event
mingle.mangle.omnium .getherum
ミングル・マンデル・アムニアム・ギャザラム―
高橋直宏 · 根本祐杜 二人展
・会期:2024年4月10日(水) ~ 4月21日(日) 13:00~19:00 月·火休み
・会場:Moon Gallery & Studio 東京都台東区北上野2丁月3-13上野ダイカンプラザ1F
この度moon gallery & studioでは高橋直宏と根本祐杜による二人展「ミングル・マングル・アムニアム・ギャザラム/mingle・mangle・omnium・gatherum」を開催いたします。
この少々長く、呪文めいたタイトルは「寄せ集め、まぜこぜ」といった意味の単語を繰り返したものです。
「寄せ集め」と言うと“粗悪なものの集まり”や“特に考えなしに集められたもの”を指し、いい意味として使われることは多くありません。しかし、全体からいくつかの部分を切り離し、それらをある目的に従って元の所から別の所へ移動することだと捉えた場合、また違った意味合いになります。
例えば食肉の加工、野菜の収穫などは、動物という個体やある自然環境からの切り離しにあたり、それを商品として運び消費者の元へ届けることは移動にあたります。またある地域や別の国へ人々が移動することで文化が混ざり合い変化することも同様だといえます。さらに自らの能力を切り離し、道具や機械に移動(代替)させると考えれば、「寄せ集め」といえるものの範囲は大きく広がります。つまり「寄せ集め」とは単にものが集った状態を指すだけではなく“「切断」と「移動」によって、異なるもの同士が組み合わさり別の様態に変化した事物”だといえるのです。
高橋直宏は木を主な素材に、部位の組み換えが可能なバラバラ人体像や、既製品によって再構成された人体像など、「切断」を強調した作品を制作しています。近年では神話や物語に登場する怪物たちの改造された身体をモチーフに、人間が他者に対して持つ欲望や眼差しの変遷を彫刻しようと試みています。
根本祐杜は粘土を中心に多彩な制作を行っています。排出される糞便や掘り起こした自宅の庭の土。自身が慣れ親しんだキャラクター。もう会えなくなった忘れがたい職場の同僚。多くの人からすれば無用なもの、日常に溢れ記憶から消えてなくなってしまう事物を再解釈し独自の造形によって再び蘇らせます。
二人に共通するのは、切り離す行為や切り離されたものに焦点を当て、そして異なるものとして再び接近させていることです。技術や経済の発展、政治判断や戦争の発生によって「切断」のカタルシスと「移動」における摩擦や拒絶反応は、より露悪的かつ破滅的なものとして現れます。
本展覧会は、もはや自明の営みである「切断」と「移動」を、錬金術が卑金属から貴金属を生成するが如く、ありふれた事物が変貌する様としての「寄せ集め」に魔術的な諸力を見出し、繰り返し唱え、注意深く見つめることを目的とします。
・作家紹介
根本祐杜
1992年生まれ 千葉県出身。
2023年 東京藝術大学美術研究科博士後期課程彫刻専攻卒業。博士号取得。
セラミックを主な素材として彫刻作品を制作。近年ではさまざまなイメージの元、人を制作しており、棒人間やうんこに埋まっているおじさんなど、そのイメージアウトプットは多岐にわたる。
生活の中で出会った人物や事象に形を与え、当たり前に享受しているオフィシャルな像を異化し、彫刻という強いメディアで制作する。それは社会によってつくられていく身体でもあるし、像という輪郭、彫刻というアカデミックな権威性のある表現等さまざまである。フォーマットに準じ歪められた像は、私でもあるし他者でもあって、決められた視点や既にある既成概念を崩し、再提示を試みる。
・個展
2021年「ナッシング・アット・オール」TokenArtCenter
2020年「パーフェクト・オフィス」AOYAMA STUDIO164
・受賞歴
2021年「群馬青年ビエンナーレ」入選
2018年「CAF賞2018」最優秀賞
2015年「日本大学芸術学部長賞」
高橋 直宏(たかはし なおひろ)TAKAHASHI, Naohiro
1991 北海道岩見沢市に生まれる
2015 金沢美術工芸大学 美術工芸学部 美術科 彫刻専攻 卒業
2017 金沢美術工芸大学大学院 美術工芸研究科 修士課程 彫刻専攻 彫刻コース 修了
2020 金沢美術工芸大学大学院 博士後期課程 美術工芸研究科 彫刻分野 満期退学
博士(芸術)学位取得
・個展
2022
「standing on the balls of the feet」/EUKARYOTE(東京)
「Undertaker」/金沢アートグミ(石川)
2021
「BEACH」/彗星倶楽部(石川)
2017
「およそ不合理な身ぶり」/ mbf付属アートスペース(群馬)
「D、D、D」/ 芸宿(石川)
・グループ展
2023
「NITO13 肩の力を抜いて腹を括る」/アート/空家 二人(東京)
「Five Galleries Art Fair in Spiral」/スパイラルガーデン(東京)
「ういたび_celebrating」/Moon Gallery & Studio(東京)
「NITO14 想像の爆弾」/アート/空家 二人(東京)
2022
「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2022」/京都府京都文化博物館 別館(京都)
「In search of others」/KOTARO NUKAGA(東京)
「AGAIN−ST ルーツ/ツール 彫刻の虚材と教材」/武蔵野美術大学美術館(東京)
「表出のかたち展」/野々市市喜多家住宅(石川)
「2022国立台湾芸術大学美術学院彫刻学科 第13回国際シューズボックススカルプチャー展」
/国立台湾芸術大学(台湾)
「NITO12 東京群島生活」/アート/空家 二人(東京)
2021
「3331ARTFAIR 2021 」/3331 Arts Chiyoda (東京)
「パースペクティブの生態」/CRISPY EGG gallery(神奈川)
「金沢彫刻祭2021」/金沢21世紀美術館 広場(石川)
「群馬青年ビエンナーレ2021」/群馬県立近代美術館(群馬)
「ポリフォニックなプロセス+プレッシャー」/はしっこ、武蔵野美術大学 (東京)
「故郷」/新宿眼科画廊(東京)
2020
「EUKARYOTE GROUP SHOW」/EUKARYOTE(東京)
「sequence ART 2020」/sequence MIYASHITA PARK(東京)
「EUKARYOTE POP UP SHOW」/WHAT CAFE(東京)
「整頓された混乱」/ gallery TOWED (東京)
「gallery TOWED ドローイング展」/ gallery TOWED (東京)
関連イベント
ワークショップ:「ゴミやガラクタを集めて人体彫刻を作ろう!」
・時間:4月21日(土) 13:00〜17:00
・定員:5名程度
・対象年齢:13歳以上
・参加費:800円(お茶付き)
・持参物:ご家庭にある不要なもの(高さ×幅が30cm程度のもの)ギャラリーにもみんな使えられるゴミが用意している。
・予約方法:emailで参加者代表の名前と人数を送ってください。
・予約先:moon.gallery.studio@gmail.com
クロージング:
4月21日(日) 18:00〜22:00
参加費:アルコールあり1,000円、アルコールなし500円
予約必要がない、参加費は現金のみ現場でもらう