Nini個展「絡み合い・延長」
Wed, Aug 05
|Moon Gallery & Studio


Time & Location
Aug 05, 2026, 1:00 PM GMT+9 – Aug 09, 2026, 7:00 PM GMT+9
Moon Gallery & Studio, 台東区北上野2-3-13 上野ダイカンプラザ102
About the event
本個展の出品作家Niniは、中国・北京生まれ、現在は東京を拠点に活動している。アメリカ・ニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツ(School of Visual Arts)アニメーション学科を卒業後、アニメーターとしてアメリカで活動していた。2023年に日本へ移住して以来、創作の領域をマルチメディアへと広げ、絵画やインスタレーションなどを通して、意識・身体・精神世界の関係性を探求している。
蔓(つる)は、人間の内なる世界の延長であり、意識と自己を象徴するメタファーです。蔓は成長し、何かに絡みつき、どこまでも伸び続ける。そこには決まった方向はない。目には見えない思考や記憶、感情、認識もまた、絶えず伸び続ける蔓のように、私たちの世界の理解や他者との向き合い方を、静かに形づくり、導いている。
Niniにとって創作とは、目に見えないものを目に見えるかたちへと変換する行為である。形のない存在に耳を澄ませ、意識に痕跡を与え、思考に輪郭を与える。そして、言葉では捉えきれない内面の感覚を、線や構造、空間を通して可視化したいと考えている。
作品の中では、蔓が手や目、星などのモチーフを結び、包み込み、絡み合っている。手は「行為」、すなわち意識によって導かれる人間の行動を象徴している。目は「認識」、世界を理解し判断を形成する過程を表している。そして星は、意識と無意識の奥深くに広がる未知の領域を示している。蔓がそれらのモチーフと交わることで、それぞれが互いに影響し合いながら、新たな関係性のネットワークが絶えず生成されていく。
スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングは、人間の心の深層には、個人の経験を超えた「集合的無意識」が存在すると提唱した。そこには文化や時代、地域を越えて受け継がれてきた共通の記憶が蓄積され、神話や宗教、夢、芸術など、さまざまなかたちで表れる。
Niniの描く蔓もまた、画面の外へと伸び、人類に共通するより深い感覚へとつながっているのかもしれない。それは神経網のようでもあり、植物の根のようでもあり、あるいは目には見えない意識の構造そのもののようでもある。分断された存在を再び編み直し、新たなつながりを生み出していく存在である。
Niniは、この作品群がひとつの閉じられた答えではなく、開かれた「招待状」であってほしいと願っている。作品の前に立つとき、鑑賞者それぞれが自身の記憶や感情、経験を重ね合わせ、絡み合う蔓のあいだに、自分だけのつながりを見つけてほしいのである。
一人ひとりが異なる物語を見出し、それぞれの解釈によって作品に新たな意味が与えられることを願っている。
作家紹介
王 苒(おう ぜん)
公開作家名:Nini
略歴
1999年 中国・北京生まれ
2018年 アメリカ・ニューヨークのSchool of Visual Arts(SVA) アニメーション学科に入学
2022年 アメリカにてフリーランスアニメーターとして活動開始
2023年8月 日本へ移住
2023年8月から 日本を拠点にアーティストとして活動
SNS
instagram: niniworld.co
作品鑑賞






